岸田秀氏の著作が、今日発売される。
『唯幻論大全 岸田精神分析40年の集大成』（岸田秀著　飛鳥新社）

【送料無料】唯幻論大全 [ 岸田秀 ] 価格：2,940円（税込、送料込）

　アマゾンの紹介文にはこうある。

「「人間は本能が壊れた生命体である」たった一つの原理から、人間のすべての文化と愚行を説明し尽くした」

　この時点で、すでに終わっている。１つの原理ですべての文化と愚行が説明できるわけがない。まともに考えれば、すぐにわかることだ。物理学の世界でも大統一理論はできていないのに、人間のすべての文化と愚行に対して大統一理論ができるはずがない。
　はっきりしているのは、「たった一つの原理から、人間のすべての文化と愚行を説明し尽くした」と言い切れるところが、一番の愚行ということだ。

　ぼくは氏が大嫌いだ。それは知的に嫌いだという意味である。人間的にはお会いしたことがないのでわからない。
　一連のツイートをまとめておく。

岸田秀に関しては、「部分的にしか当てはまらない」という印象が強い。以前、性についての説明を読んだ時、一方的な思い込みと浅学非才を感じた。なので、氏についてはほとんど期待していないし、ぼくの中では彼は終わコンだ。

岸田秀は、「哲学者が性に対して行うようなミス」と同じ過ちを犯しているように見える。専門外のことに首を突っ込んで勝手な解釈（自己満足）をして終わっている。

恐らく岸田秀の性に対する考えの中で一番間違っているのは、「唯幻論」であるということ。性は、幻という単一だけで説明できるものではない。性や欲望は、個人の男性性／女性性、ＤＮＡの要求、社会のシステムといった３つ以上の層から成り立っている。それを幻という１つで説明するのは暴論。

第一、ポストモダンに入った今、唯物論じゃあるまいし、１つの要素で全部説明しようとすること自体が、知的に化石状態。それが岸田秀が終わコンである理由。性的データの少なさ、理解の浅さ、頭の悪さが透けて見える。

Wikipediaにこんなことが載っているね。「岸田はその「唯幻論」を、自分と両親との間の特殊な関係性を説明するために考え出したと記している。」。もしこれが事実なら、個人的な関係にしか当てはまらないことを社会に敷衍したってこと。岸田秀の知的偏狭さ、知的浅薄さは、ここでも出てる。

結局、岸田秀がやっていることは、自分と夫との性的な関係や性的な問題を止揚するためにポルノ批判をやっちゃった某女史と次元的に変わらんってことよね。つまり、一言で言えば、レベルが低い。幻想すべてで片づけようってところで、レベルの低さがわかる。１つで説明しきれるほど性が単純かっつうの。

性の専門家ではない人が性や欲望に対して著作をものした時は、人は警戒しなければならない。またよくわからんど素人が素人発言をしているなと、構えなければならない。実際、ほとんどはそうなのだから。

「岸田透」って誰ですか？「岸田秀」のことですか？

> 「岸田透」って誰ですか？「岸田秀」のことですか？

　ありがとう！　誤表記を直しました。