SIF EX 一騎当千 関羽雲長 1/7 流通限定クリアグレーVer. 完成品フィギュア（予約）

　日本には、戦う少女を愛でる嗜好が存在する。それを戦闘美少女と呼ぶならば、日本には戦闘美少女への萌えがあるという言い方をしてもいいだろう。
　戦う少女、もしくは戦闘美少女は、成熟した女性ではない。欧米では『トゥームレイダー』のララ・クラフトが象徴するような、自立し成熟した大人としての女性が人気があるが、そういう成熟さや自立度は日本では受けない。日本では、戦う女性は、まず少女でなければならない。それも女子大ではなく高校や中学に通っているような少女が望ましい。
　SIF EX 一騎当千 関羽雲長 1/7 流通限定クリアグレーVer. 完成品は、その戦闘美少女の系譜に連なる一人である。
　原作は、『一騎当千』。
　関羽や呂布といった本来は男性の武将が、戦闘少女として置き換えられ、描かれている美少女戦闘コミックである。その中の長髪の関羽雲長が、今回のおっぱいフィギュアのモデルだ。

●おっぱいフィギュア画像
　http://www.amiami.com/shop/ProductInfo/product_id/69110　

　造型師は、石田英一氏。
　過去にも石田英一氏の手によって初代ブルーバージョン、次のブラックバージョンと、色違いが出されている。少しジャンプすれば乳首が見えてしまうほど、露骨に下乳を見せたエロティックなおっぱいフィギュアだ。
　SIF EX 一騎当千 関羽雲長 1/7 流通限定クリアグレーVer. 完成品は３つめのカラーバリエーション、それも服装をクリアグレーという透けバージョンにこしらえたものだ。
　斎藤環曰く、戦闘美少女は、ファリック・ガールだという。ファリック・ガールというのは、ファリック・マザーからの造語である。ファリック・マザーとは、ペニスを持った母親という意味だ。「一種の万能性、完全性」を表していると言う。

戦闘美少女ないしファリック・ガールという表象物は、一貫して性的欲望の対象（原因／結果）として取り扱われる。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（斎藤環『戦闘美少女の精神分析』）

戦闘美少女の精神分析

　SIF EX 一騎当千 関羽雲長 1/7 流通限定クリアグレーVer. 完成品もファリック・ガールである。おっぱいフィギュアとして造型されたその身体の中には、ペニスが、すなわち男性の性的欲望が埋め込まれている。そのペニスが、男性の欲望が、男性の欲望を取り込んだ市場システムが、彼女をグラマーな女に変身させ、下乳を露出させるのだ。そしてそのことを、最も如実に示しているのが、おっぱいフィギュアであり、SIF EX 一騎当千 関羽雲長 1/7 流通限定クリアグレーVer. 完成品なのである。