値段をめぐる男と女の違いは面白いものである。
　この間、主婦と方と電話していたらそんな話になったのだけれど、たとえばある買い物をしたとする。それを同性の友達に見せる。

「なんぼしたん？」
「●●円」
「安っ！」
　と反応するのが男。

「いくらしたの？」
「●●円」
「え～、全然そんなふうに見えな～い」
　と反応するのが女。
　
　いいものを「いかに安く手に入れるか」に燃えるのが男。値段より「いかによく見えるものを手に入れるか」に燃えるのが女。
　同じ「お得」といっても、男と女では中味が違う。男のお得は「金額」であり、女の「お得」は中味である。
　この違いは、男女の役割分担が関係しているのだろうと思う。太古から男は外に出て狩る人であり、女は料理する人であった。この歴史的な記憶が刷り込まれているのかもしれない。
　いかにいいものを手に入れたかによって、「凄いな」と賞賛される男社会。男のコレクション癖はこれに関係するが、同じ獲物を仕留めるのなら、弓矢を10本射まくって得た男より、わずか１本で手に入れた男の方が、誉れが高くなるというものだ。
　対して女の方は、勿論木の実の採集などは女たちの仕事だが、メインディッシュを運んでくるのは男の仕事である。毎日いい獲物が取れるとは限らない。だから、限られた素材でいかにいい料理をするかということに意を注ぐことになったのではないか。そしてそれを女たちが競い合うようになった。ありあわせの素材なのに凄く豪華に見える料理、素材が貧弱とは思えないほど立派な料理に対して女同士で賞賛を与えるようになったのではないか。
　そんなことを思ったりするのである。
　さて、このパターン、男女の恋愛にも出ているのではないか、とふと考えた。
　いかにいい女を手に入れるかを競う男。
　逆に手に入れてからの中味を求める女。
　力点の違いは、時間的な違いでもある。男は手に入れた瞬間、頂点が現れる。女は手に入れてからが頂点への上り坂である。
　だから、男は釣った魚に餌はやらず、女はそれを不満に思う。そういうことなのかもしれない。
　　

あー確かに。
何かで恋愛を楽しむのが男で、結婚とか同棲してからを楽しむのが女だって話を聞いたことあります。

仕事でも瞬間的な仕事量は男性の方が多く、継続的な仕事量だと女性の方が多いそうです。
そのあたりも突き詰めればそこに行き着くんでしょうね。

でも、自分の親を見ていると女……母親は楽しんでも何でもいません（苦笑
やはり、家事全般、子供のことを継続的に面倒を見なければならないので、苦労するのでしょう。
男……父親も仕事をしていますが、帰宅後や休暇などは呆けて
好きなことしかしていませんが。

男性が仕事、女性が家事というのは分担しているように見えますが、無給、無窮、無休といった面で、女性のほうが楽しくもないし、苦労するのでは？
それを楽しいといえる人は、かなり限られてくると思います。