オッパイ星人にとって、うれしい記事が流れている。英国人女性がさらに巨乳化したというのだ。

⇒海外発ニュース「D～Gカップのブラの売れ行きが50%増加！」

　世界で爆乳の産地といえば、イギリス、ドイツ、そしてカリブ諸国である。巨乳の産地としては、イスラエルやポーランド（ユダヤ系が多い）などがある。アメリカも、ドイツやイギリス、ユダヤ系の人たちがいるので、巨乳の産地である。
　定義的には、巨乳よりも、爆乳の方が大きい。日本のブラサイズで言うと、アンダーバストを70として巨乳はＥ～Ｆカップ。爆乳は、Ｇ～Ｌカップである。イギリスは、世界的な爆乳の産地だ。
　そのイギリスでＤ～Ｇカップのブラの売り上げが、2005年に比べて50％増加しているという。イギリスの老舗デパートSelfridgesでの話である。

「イギリスでは、女性の平均バストサイズが10年前のBカップから、現在はDカップになっている」

　記事にはこう記されているが、「平均バストサイズが」という箇所と「BカップからDカップ」という箇所がいただけない。元ネタのTelegraphの記事「Supersize K-cup bras arrive on the high street」には、こう記されている。

The most popular bra size in the UK is a 36D, up from a 34B just a decade ago.

　さあ、日本語に訳してみよう。
「イギリスで一番多くの人が購入しているブラのサイズは、10年前は34Ｂだったが、今は36Ｄになった」。
　どこにも、「average bust size（平均バストサイズ）」なんて書いていない。「popular bra size」、「最も人気のあるブラサイズ」、意訳すれば、最も多くの人が買っているブラである。記事を書いた人、猛省するように。ちゃんと英語を読め。
　外国のブラ事情をめぐるニュースは、とかく誤解が多い。
　特に、この記事に関しては、サイズ表記にも注意が必要だ。
　「Ｄ～Ｇカップのブラが」というと、ほとんどの人は日本でのブラサイズを考えてしまうが、この場合はイギリスのブラサイズである。そして、イギリスのブラサイズと日本のブラサイズは、違う。『巨乳ファンタジー』のおまけ、チチダス2009をダウンロードした人は、是非開いて参照してみてほしい。まだの人は、『巨乳ファンタジー』を購入してWEBアンケートに答えてゲットしよう。

⇒『巨乳ファンタジー』

　イギリスのＤカップは、日本で言うＦカップ。
　イギリスのＧカップは、日本で言うＩカップである。
　したがって、「Ｄ～Ｇカップのブラの売り上げが50％」というのは、日本人の感覚としては「Ｆ～Ｉカップのブラの売り上げが50％」ということである。爆乳の女の子が増えているということだ。
　また、34Ｂというのは、トップバスト91センチのＤカップ。アンダーバストは、約75センチ。日本式に言うと、Ｄ75。
　36Ｄは、トップバスト101センチのＦカップ。アンダーバストは、約80センチ。日本式に言うと、Ｆ80。
　同じカップサイズでも、アンダーバスト80と75ではカップ容量が違う。アンダーバストが大きい方が、カップ容量が大きくなるのだ。違うアンダーバストのブラを比べる場合には、アンダーバストを同じ状態にして換算しなおすことが必要である。
　アンダーバスト75に統一すると、Ｆ80はＧ75。Ｄ75に比べて３段階大きい。つまり、英国人女性の胸は、34Ｂから36Ｄへ、３カップサイズ分巨乳になったということだ。
　MEN'S CYZOの記事では触れていないが、下着メーカーのFantasieの話が紹介されている。すでに1000人の女性がＫカップのブラを購入したそうだ。
　もちろん、このＫカップにも注意が必要だ。日本のブラで言うＫカップではない。実は、イギリスサイズのＫカップは、アメリカにはない。アメリカでは、最大がＮカップ。Ｎカップは、イギリスではＪＪカップにあたる。そして、ＪＪカップの次が、Ｋカップ。
　イギリスのＫカップは、トップとアンダーの差が48cm～51cm。日本のサイズで言うと、Ｑカップになる。つまり、森川まりこや風子ちゃんということ。
　老舗デパートSelfridge購買責任者のHelen Attwood女史に言わせると、恐らくイギリス人女性の体重が増えたから、胸も大きくなったのではないかとのこと。前の世代に比べて、平均的な女性の体重は増加しているそうだ。
　しかし、ポーツマス大学講師Joanna Scurr博士は、「体重が増えたから胸が大きくなったわけではありません」と言う。４年間にわたって300人を調査した結果、体重に関係なく、胸は大きくなっているそうだ。
　また、85％の女性が間違ったブラを過少申告して装着しているということなので、実際は１カップサイズほど大きい36DD（日本で言うと、Ｇ80）が、一番多くのイギリス人女性が身に着けるブラということになるのではなかろうか。
　MEN'S CYZOは「これはもしかすると、ただ単に女性の豊胸手術の数が増加しているということではないだろうか？」と記しているが、馬鹿も休み休み言えである。Ｉカップまで豊胸手術する女が、そんなにいるか！
　胸が大きくなっている理由はわからない。しかし、巨乳化はイギリスに限った現象ではなく、オランダでも、フランスでも、中国でも、日本でも起きている。オッパイ星人にとってはうれしいことだが、大きな胸に悩みを持つ女性は、今後もますます増えそうだ。