国会での児童ポルノ単純所持規制については、自公の悪あがきのような感じになってきましたが、危険はより増大しています。国会レベルではなく、警察レベルにおいて。

児童ポルノ：警視庁、ＮＧＯと初会議　／東京
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20091120ddlk13040267000c.html
　児童ポルノの取り締まりや被害者の精神的ケアについて情報交換するため、警視庁は１９日、ＮＧＯと初めての会議を開いた。
　参加したのは警視庁や都青少年・治安対策本部と児童ポルノや児童買春問題に取り組む日本ユニセフ協会▽ＥＣＰＡＴ（エクパット）／ストップ子ども買春の会▽インターネット協会の民間３団体。
　今後、定期的に児童ポルノ根絶に向けて議論を進める。

　知らない人のために解説を。
　日本ユニセフは、某タレントが先導を切って、「児童ポルノ撲滅＆単純所持禁止＆二次元規制」を叫んでいる団体です。ここのゴン他意は何度も議員に働きかけて、児童ポルノ禁止法案に二次元規制と単純所持禁止を盛り込もうとしています。
　ＥＣＰＡＴもまた同じ。日本の秋葉系コンテンツを、児童ポルノであるとして批判しつづけています。日本は児童ポルノ天国という間違ったイメージを発信しているのもここだったかな？　今年６月の美少女ゲームの規制についても大きく関係している団体です。ちなみにこの新聞を掲載しているところも、児童ポルノ根絶に対して積極的ですね。
　この団体と警視庁が今後も会議を持つことを決めたということは、警視庁が本腰を入れて「児童ポルノ」に取り組み始めたということです。組んだ相手が「絶対規制ありき」「絶対禁止ありき」「二次元も規制＆禁止！」を叫ぶ連中だけしかいないというのが、非常に危険です。反対意見が出ないということですから。このまま会合がつづけば、「児童ポルノの単純所持禁止⇒二次元も例外じゃないよね⇒二次元も禁止⇒もちろん二次元の単純所持も禁止」という流れになります。その未来予想図が描かれたと言っても過言ではないと思います。民主党に政権交代して民主党が警察を抑えていない間に、どんどん進めている気配を感じます。先の東京都の動きと合わせると、今までになく危険です。すでにデフコン状態と言っていいかと思います。アキバ系エンターテインメントの団体は、団体に関係なく共同してこの問題に当たる必要に迫られているのでは、と思います。もう美少女ゲームだけを叩くというレベルではないですね。６月の時点でも、陵辱ゲーム単体を叩くつもりではなく、秋葉系コンテンツを全部叩くつもりだというのはわかっていましたが……。
　ぼくらがここで取れる有効な手段は、団体レベルでは、無関心を装わないこと。圧力には圧力で対抗するしかありません。どこかの人みたいに圧力団体にならないと叫んではいけません。業界の垣根を越えて手を結ぶことが必要です。
　クリエイターレベルでは、ブログなどで公に反対を表明することです。特にぼくのような小物ではなく、大物が発言してくれると助かります。ぼくらの業界で言うなら、奈須きのこさんとか虚淵さんとか麻枝さんとか田中ロミオさんとかね。いろんな制約や事情があって本当に難しいと思うけれど、ぼくよりもずっと影響力がある人がぼくと同じように反対表明をしてくれると、覆せると思います。もうエロゲーが危ない、エロマンガが危ないという１業界の危機の問題ではなく、秋葉系コンテンツ全体が禁止と規制の対象にされようとしているのですから。
　個人レベルでは、荒っぽい批判の声ではなく、紳士的な態度で意見することです。現在、内閣官房で児童ポルノに対して意見公募を行っています。「創作物規制反対」「単純所持規制反対」の意思を表示したいですね。そしてもちろん警視庁にもしっかり意見したいところです。
　内閣官房への送り先については、こちらをごらんください。メールで送る場合は、内閣官房のウェブサイトで以下のように記されています。

（１） 電子メールを利用する場合
メールアドレス　jinshintorihikitaisaku_atmark_cas.go.jp　

（注）迷惑メール防止のため、メールアドレスの一部を変えています。
「_atmark_」を「@」に置き換えてください。