エディターの魂百まで。
　勿論、三つ子の魂百まで、のパロディである。たいていの場合、エロゲーのシナリオ書きは、最初に手にしたエディターと生涯をともにする。途中で変更したという話はあまり聞かない。
　鏡の場合、最初に出会ったエディターがMIFESだった。イリュージョンに就職して最初にあてがわれたDOSマシーンに入っていたのが、DOS版のMIFESだったのだ。
　以来、10年間MIFESを使いつづけている。他のエディターに浮気したのは、『パンドラの夢』を書いていた初期の頃だけだ。
　『パンドラの夢』というゲームのメッセージウィンドウは、縦書き表示になっていた。そこで縦書きの感覚を掴むために、縦書き表示のできるWZ Editorを一時期利用したのだ。だが、感覚が掴めるとMIFESに戻った。
　世間では秀丸がよく使われているようだが、鏡は秀丸が好きではない。MIFESの方が一気に同時置換できる数もグローバル置換できる数も最大５個と優れている、と思ってしまう。いや、単純に肌が合わないのだ。
　だが、知人のシナリオライターは秀丸を使っている。こればっかりは相性というより、最初にどのエディターに触れてしまったか、という運命にあるようだ。
　ちなみに小説の方は、OASYSというワープロソフトを使っている。鏡は親指シフターである。他のキーボードはたるくて叩く気になれない。
　OASYSなのは、最初に買ったワープロが富士通の親指シフトだったからだ。一太郎も使ってみたことがあるが、いちから印刷の細かな仕様を覚えるのが嫌で、瞬間的にOASYSに戻ってしまった。Windowsが会社に導入される前に転職してしまったので、WordもExcelも使えない。だから、今から一般会社に就職しても、鏡は使い物にならないのである。

ボクは、色々使ってます。
パソコンを始めたのはWindows3.1の頃でした。
Windows3.1ではWord、DOSでは標準のSEDITというconfig.sysやautoexec.batを
編集する簡単なエディタ、そしてDOSの一太郎DASH。
殆どSEDITを使っていました。
当時はゲーム専用機と化していましたので、エディタが必要でなかったのです。

専門学校ではCOBOLやC言語をVZEditer、Windows95のメモ帳。
チャット王と呼ばれるほどチャットをしていたのですが、
メモ帳ぐらいで十分でした。

就職してからは、WindowNT4.0でプログラムは秀丸やWZEditer、
資料作成でOASYS5.0と6.0やExcel。
F系（業界用語で富士通系の意味。ちなみにN系だとNEC）の会社だったので、
Fのソフトを強制的に使わされていました。
この時に、親指シフトキーボードの存在を知りました。
PCの構成表に親指シフトキーボードを見つけましたが、
実物は鏡先生のキーボードを見たのが初めてでした。

その後、会社を移った際にMIFES for Win3.1。
鏡先生がお勧めするだけあって、凄く便利でした。

プログラマーとしては、予約語（命令文やプログラム上で変数として使えない単語）
を色分けして表示できる秀丸やMIFES、WZEditerは、必須でした。
プログラムのケアレスミスを無くす上で色分けが物凄く役立っていました。

だからこそ、道具にこだわるのは当然だと思うのです。
パソコン上での自分の手足な訳ですので。

　シナリオ書きには、MIFESは凄くいいと思うよ。
　プログラマーにはキーワードを自分が指定した色で表示できる秀丸がいいのかもしれないけど、シナリオはねえ。検索置換を使いまくるからねえ。おれはMIFESがいいと思うんだけどなあ。
　プロが道具でケチケチするな、というのは親しい原画家さんから教えられたことなのよ。
　2万円ぐらいいいと思うんだけどねえ。高いのを買った分だけ仕事で稼いでやると思えばいいわけだし。