mixiが投げかけている事実。それは、公開の場で不特定多数の人に向かってものを言いたいと思っている人は少なくて、たいていの人は、限定された安心できる共同体の中で特定の人（あるいは特定できる人）に向かってものを言いたいだけだ、ということではないだろうか。
　インターネットを海に喩えるならば、「誰もが海へ乗り出してみたいと思っている。といっても行動半径は狹くて、せいぜい砂浜近くで水遊びをしていたいだけ。この広い大海原で大航海しようという人は、ごく少数にすぎないのだ」ということである。
　インターネット登場以前は、喩えれば大きな湖や小さな池が幾つかあるぐらいだった。インターネットは、その大小様々の湖沼を地球規模のひとつの大海に統一した。可能性はローカルからグローバルに広がった。
　けれども、個人個人のネットサーフィン領域は、ローカルなまま留まっていた。世界中の人々を結びつけるというのは、システムとしてはそうであっても、現実としては幻想だった。
　インターネットが用意したのは、一種の無差別級の社会だった。現実の世界では、知的レベルや収入レベル、人間レベルや社会階層があまりに違う人同士が接触することは少ない。だが、インターネットでは、本来なら出会わない階層の人たちが接触してしまう。サイトを家として喩えるなら、実生活では知り合いしか家に入れないようになっていても、インターネット上では素性のわからん人が無差別に自分の家に勝手に入ってくるようになってしまっている。悪意のある人間も、悪意のない人間も、関係なしに入ってきてしまう。その危険性が具体的な形となって表れたのが、99年以降社会問題化した出会い系絡みの殺人だろう。
　インターネットは、東京にいながら愛媛や北海道の古書店から古本を購入するという利便を与えてくれた。ネット通販は今や決して疎遠なものではない。世界がつながることによって得る情報的＆流通的恩恵は大きい。だが、インターネットには、素性も人間性もわからない人間と遭遇する危険性がある。
　mixiはその危険性を、紹介制という形式を取ることによって、完全ではないが回避しようとしている。さしずめ、素性の知れない出会いのバトルロワイヤルから、素性の知れている会員制倶楽部へというところか。
　mixiを理想化してものを言うつもりもないし、mixiの潜在的な危険性も感じてはいるけれど、mixi内での日記やコメントを見ていると、グローバルで全方向オープンな場でバトルロワイヤル的にコミュニケーションするより、ローカルで閉じられた場で知人や素性の知れた未知の人とコミュニケーションしたいと感じる人々の本音が聞こえてくるような気がする。

実際、この手の研究というのはなされていて、知識工学で著名な東大の西田教授による３ヵ年だか５ヵ年だかの計画の国家プロジェクトであった「西田型結集プロジェクト」などが代表例。ここでは、Network上に構築したCommunityに関する知識工学と社会学の融合のような研究が行われていた。

参加者が個人情報の公開義務を負うか否かの違いによるCommunityの形成具合や、Communityでの発言内容の違いなども研究されていた。が、どちらかと言えば、Communityでの参加者の発言を自然言語処理技術を駆使してSummarizeし、それを知識Networkとしてデータベース化する、という研究ではあったけどね。つまり、Network上に構築されたCommunityを題材として扱うけれども、本質的には数多ある人間の知識や知恵をいかにして体系的に、しかも自動で構築していくか、というのが主な研究内容である。

実際、匿名性が高ければ高いほどいい加減な発言が多く行われるようになる、という当たり前の結果を得ていた。ただ、そうした傾向をある程度定量的に知る事で、得られた情報の取捨選択を如何に行うかの研究も行われてはいた。

丁度、真中の時期くらいに中間報告を聞いただけなんで、ごめん、結果の詳細は知らないです。

あと、他大学での研究ではあるが、「不幸のメールがどこまで届くか」みたいなのの実験もNetwork上に構築されるCommunityの参加条件による場合分けに基づいて実施されていたりもする。これは、多分まだOn-goingだったような。

　おおっ！
　国家プロジェクトとしてあったとは！　少し気恥ずかしい（笑）。

＞実際、匿名性が高ければ高いほどいい加減な発言が多く行われるようになる

　匿名掲示板の持ってるマイナスの面やね。
　個人的には、オープンされた場よりクローズされた場の方が積極的に書き込みがあるなあ、とい
う感じがしてる。

　mixiについて参考になりそうな記事は、こちら。

こんにちは。

実はmixiをしてみたいのですが、
mixiをしてる知り合いが居ません。

でも、鏡さんに「mixi招待メール」を下さいと頼むのはダメですよね？

それでは、またブログを読みに来ます。

　今の段階では、まだお互い知らないことばかりですので、難しいです。

　しかし、初心者さんが鏡の作品を購入したり、掲示板などでも積極的に書き込むなどしていけれ
は、将来的にはご招待できるようになるでしょう。

ごめんなさい、鏡さん。無理なお願いをしまして。

でも、実は自分のブログに、
「誰かmixi招待メールくれないかなあ」って書いたら、
「良いですよ」って返事を頂きまして。
招待して頂きました♪

鏡さん、きちんと返事をして下さって、ありがとうございました！

　気になさらないように。
　mixiにご招待する条件というのがあって、

・鏡のゲームを２作品以上プレイしている（一般作、18禁含めて）
・ブラバスターシリーズを全巻読破している
・ゲームと小説を合わせて３つ以上鏡の作品を経験されている

　以上３つの条件のどれかを満たしている方で、なおかつ

・掲示板に２度以上書き込んだことがあるか、ＷＥＢの作品アンケートに答えて感想を書いている方

　ってことになっています。
　掲示板の常連さんや鏡と直接会ったことがある人も、ご招待の対象となります。

　初心者さんが上記の条件に到達すればご招待できると思っていました。
　もうmixiに入会されたのなら、mixiでもお会いしましょう。

　ニックネームは鏡裕之ではありませんが、鏡裕之のコミュニティがありますので、そこから検索していらしてください。見つけたら一声かけてください。