武道は礼に始まり、礼に終わる。
　『真髄vol.3』は、搾乳に始まり、搾乳に終わる。「五月雨をあつめて早し最上川」と謳ったのは芭蕉だが、搾乳を集めてエロし真髄の乳、というところか。
　『真髄vol.3』の中でよかったのは４編。
　いずみきょうた「妹のＭＩＬＫ」、流一本「秘密の家庭訪問」、たけのこ星人「ヨネリィ牧場のミル」、操昌輝「搾乳探偵日記」。
　全員が搾乳作家というわけではないけれど、誰もが搾乳をエロく描いている。いずみきょうた「妹のＭＩＬＫ」の、超乳っぽい爆乳をひたすら吸われ吸われてミルクを出しまくる女子高生。流一本「秘密の家庭訪問」の、乳首をつままれてミルクを放つ母親。操昌輝「搾乳探偵日記」の、背後からひたすら乳首を責められて凄まじい勢いでミルクを放つ人妻。どれもが搾乳に、ミルクの噴射にこだわっている。
　中でも最高だったのが、たけのこ星人「ヨネリィ牧場のミル」。これぞ、まさに『真髄vol.3』の中の真髄。真髄の中の真髄である。
　牛のようにつながれ、毎日搾乳される牛娘、ミル。そのミルに対して、貴族のお坊っちゃまである主人公が恋し、そして搾乳セックスをするというお話だ。ひたすら７頁にわたって乳房を揉み、ミルクを搾乳している。顔を押しつけて乳首を吸って搾乳し、後ろから揉みしだいて搾乳し、そしてピストンしながら搾乳する。
　ヒロイン・ミルもまた搾乳されながら「たくさん揉んでくださいっ、おっぱいっっ」とよがり叫ぶ。挿入中も、乳搾りをせがむほどだ。まさに搾乳の中の搾乳。乳搾りの中の乳搾りである。もの悲しい物語の余韻も、高度な物語技術を見せている。エロくありながら切ないのだ。
　『真髄vol.3』は、主曲の「作品集」ならぬ、珠玉の「搾乳集」である。搾乳好きはずっと手元に残しておきたい一冊だ。

【 関連記事 】
⇒『真髄vol.1』
⇒『真髄vol.2』
⇒『真髄vol.4』

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