肉体の何を受け入れないかというのは、本人が何に対してどれだけ性的な視線で眺めているかの証拠である。
　しらべぇ編集部が、成人女性750人に男性のTシャツ乳首についてアンケートを行っている。

【男性がTシャツ越しに乳首が浮いているのはアリ？】
・アリ：15.7％　
・ナシ：84.3％

　しらべぇ編集部のサイトにどういう感じの人たちが来るのかは不明だが――それによって偏りが生じるので、この84％という数字が妥当かどうかは疑問が残るが――具体的な声としては、次のようなものが挙げられている。

「見たくない。気持ち悪い。不潔な感じがします」（20代女性）
「仕方ないとは思うが、なんとなく引きます。配慮も必要では？」（20代女性）
「キモいかな。ちゃんと肌着を着て欲しいと思います」（20代女性）
「男性にはブラジャーはないとは言え、アンダーシャツ着て欲しい」（30代女性）

　男だけが上半身裸でいられるのなんて不公平だ、女性もその権利を持つべきだって言って女性も上半身ヌード解禁にしちゃったニューヨークの女性たちと比べると、到底埋められない差を感じるね。

　ポルノ作家的には、「君たち、視線がエロいねえ？　君たち、ほんとは男だろ？」というところ。

　ヌードに対する男女差の話をしよう。

　基本的には、男性は女性のヌードによって催淫されるようになっている。しかし、女性は男性のヌードに対してあまり催さない。
　
　この理屈で言うのならば、乳首はヌードの１つの信号である。男性は女性の乳首に催淫される。しかし、女性は男性の乳首には催淫されない。
　
　――はずなのに、84％が否定的である。
　つまり、84％が、男性の乳首を性的なものとして「誤認」してしまっているということだ。

　君たち、男性と同じようにエロい視線で男の乳首を見てるわけ？　君たちの方が、よっぽどエロいよ。それで「配慮してほしい」って、馬鹿言ってんじゃない。自分の性欲と性的視線を最初に片づけんかい。

　ポルノ作家、すなわち性的な視線の専門家としては、そう言いたくなるね。

　自分が非常にいやらしい人であったり、性欲を封じ込めている人だったりすると、男性の乳首に対しても過剰に反応して、それを性的なものとして認識してしまうだろうね。

　性を受け止められずにすぐ自分の外に放り出して「（他人に対して）配慮してほしい」と言う他力本願の馬鹿野郎が凄く目立つね。こういう意識が、表現規制を推進させっていやな結果を導くんだよね。

　相変わらず性的なものを受容できずに外部にそれを見いだして排除しようとする、ぬるい未熟な精神の持ち主が多いな、というのが、ポルノ作家の印象。

「見たくない。気持ち悪い。不潔な感じがします」と答えてる人がいるけど、ぼくからしたら、そういう返事をする女性の精神こそが「見たくない。気持ち悪い。不潔な感じがします」（笑）。

　自分の性欲の問題や性意識の問題は、自分で処理してください。異性という他人に解決を押しつけないでください。自分のケツぐらい、自分で拭いてください。

　ぼく、相当怒ってるね。うん、怒ってます。

　自分がエロい視線で男性の乳首を眺めているから、なおかつ性的なものを自分で受け止めきれていないから、排除しようって、ガキすぎる。

　こういう未熟な連中はね、「はいはい、わかりました、乳首が出ないようにしま～す」っていって男性が配慮してもね、図に乗るだけなの。

　水泳の選手に対しても、乳首パッチを貼って競技してください、ってそのうち言うようになるから。市民プールでも、男性は乳首パッチを貼ってくださいって投書するようになるから。

　だって、自分の性意識の問題は解決できてないんだから。どんな配慮をしても、結局、男性の身体を性的視線で眺めて「あれは気持ち悪い。配慮して」を続ける。

　だから、配慮したらだめ。
　そういうガキ女に対しては、「おまえ、どんなエロ女だよ」っていじってやるのが一番。　

　もっと大人になってほしいね。