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乳之書
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動機にならないフィクション
 少女を監禁・調教した小林泰剛容疑者の札幌市の住居から、ゲーム(恐らくエロゲー)やコスプレ衣装など1000点が発見された。警視庁はゲームが動機になったのではという見方をしているようだが、甚だしい方向違いである。そこに政治的な作為を感じる。
 猟奇的な犯罪や性犯罪が起きるたびに、表層的な一致から安易に関係性を抽出しようというループがくり返されるが、これほど暴力的なことはない。趣味嗜好は犯罪の動機にもならないし、犯罪の温床ともなりえない。
 推理小説がまだ今のような地位を確立していなかった頃、推理小説のせいで犯罪が増えたと言われた。
 果たしてそうなのか?
 もしそうならば、推理小説がベストセラーに並ぶ今の時代、推理小説のファンは犯罪予備軍、推理作家はアジテーターということになる。だが、そうでないことは、推理作家が直木賞を受賞していることからも一目瞭然だ。フィクションは、犯罪の動機にはならないのである。
 アダルトビデオにしても同じである。ポルノが性犯罪の動機になる、つまりポルノに触れるから性犯罪を引き起こすというのなら、アダルトビデオが氾濫しまくっている日本は、性犯罪大国である。だが、先進諸国の間でも、人口10万人あたりの強姦件数はかなり低い数値にとどまっている。儒教の影響が強い韓国よりも遥かに低い数字なのだ。
 フィクションの機能は、カタルシスを与えることである。犯罪を奨励することではない。ポルノの機能も同様である。性犯罪を起こすためにポルノを熟読する人はいない。鑑賞して興奮してオナニーしてすっきりするために、ポルノに触れるのである。
 ポルノは、オナニーのおかずとして機能する。性犯罪を喚起するものとして機能はしないし、原因にもなれない。ポルノを購入するほとんどすべての人は、ポルノを手にしてもオナニーして終わりである。そこから性犯罪まではジャンプしない。趣味嗜好は犯罪の動機にはならないのだ。
 問題は、彼の場合は、なぜただのオナニーにとどまらず犯罪を犯してしまったか、である。フィクションがいかがわしいものだったからとか、ポルノ自体が害悪性に満ちているという偏見に満ちた説明とか、そのポルノが過激なものだったとかいうセンセーショナルな言説は、理由にならない。ゲームを1000本持っている子たちは多数存在するし、彼と同じ調教監禁ゲームをプレイしている子たちは数万人いる。しかし、実際に監禁調教してしまったのは彼だけである。もしポルノが性犯罪の原因となるのなら、ハードポルノを300冊以上読んでいるような人たちはかなりの確率で性犯罪を犯していなければならないが、そのような話は聞いたことがない。同じフィクションを享受しながら性犯罪を犯していない人間が1万人以上いるとするなら、問題はフィクション自体やフィクションの特異性ではなく、彼自身の特異性へと向かわねばならない。
 他の人間はオナニーで済んでいるのに、なぜ彼だけは犯罪に走ったのか。それはフィクションのためではなく、彼自身の問題のためだろう。そもそもエロゲー自体は分別のある18歳以上を対象に販売されているのだ。危険性を省みずに安易にCMの真似をしてしまう低年齢の子供たちに販売しているのとはわけが違うのである。
 他の購入者たちには分別があったのに、なぜ彼には分別がなかったのか。追及するべきはその彼自身の部分、趣味嗜好の部分ではなく彼自身の人間性の部分であって、フィクションではない。
 今回の事件、仮にエロゲーがまだ生まれていなかったとしても、容疑者はSM関係や監禁・調教もののエロマンガやエロ小説を集めていただろう。そして、それらがバッシングを受けていたに違いない。構図は、宮崎勤の時と同じである。ただ、代入するものが違っているだけの話だ。違っていたとしても彼が犯罪を犯していたとすれば、やはり原因や動機はフィクション以外の部分に求めねばならない。
 くり返すが、フィクションは動機にはなりえない。きっかけともなりえないのだ。それがなぜ、彼の場合はなってしまったのか。問われるべきはその部分のはずだ。自分を溺愛した母親を高校生の頃に失ってしまったとか(ずいぶんと甘やかされたのかもしれない)、お小遣いを月10万円もらっていたとか、高校では「王子様」というあだ名で呼ばれていたとか、前回犯罪を犯した時に親が1200万円の示談金を払ったとか、その後も家族を嫌って父親とは顔を合わさず離れで祖父母と生活していたとか、東京に上京時は父親が月40万仕送りをしていた(子供との対面を避けてお金だけ送っていればという感じになっていたのでは?)とか、ゲームのタイトルは顔を晒されてしまったのに容疑者の親はまだ姿を見せていない(つまり、顔を晒していない)とか、そういった、彼と彼をめぐる家族的トライアングルの内に、動機や原因は求めねばならない。
 犯罪は、欲望の延長線ではなく、自我の延長線に発生するのだから。
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エロゲーの影響力はたいしたことない
GAMETURGY 2005-05-14-Sat 19:22
少女を監禁した男についてマスコミで騒いでいます。前にも似たような事件があったなと思ったら、犯人は同じ人物でした。私はこの事件に関して思ったことはゲームの影響力の低さです。報道されている限りの環境なら、エロゲーをやってなかったとしても、何らかの事.  [続きを読む]
欲望は、噴出すための口実をを求めている
言語ゲーム 2005-05-14-Sat 23:31
アダルトゲームが事件の「動機」か、どうかは分からない。 ただ、アダルトゲームが、小林泰剛容疑者(24)の何かを「喚起」した事は確かだろう。 そもそも人は自分の見たいように世界を見る。たとえば、柳が幽霊に見えるのは、「幽霊を見たいと思っているから」だ。 これ  [続きを読む]
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