鏡裕之です。
　６月頭に、非実在青少年についての本を出すことになりました。
　仮タイトルは、『非実在青少年論～オタクと資本主義～』。
　出版社は、愛育社です。
　非実在青少年をはじめとして、なぜ性表現規制が行なわれようとしているのか。その宗教的な背景や政治的なバックボーンは？　なぜ性表現規制に対して反対しなければならないのか。
　その理由について、解説してあります。
　全部で６章構成で、
・性の多様性
・ＳとＭの真実
・性的嗜好とメンタリティ
・傷つく男らしさ
・オタクと資本主義
・21世紀の魔女狩り
　という形になっています。
　性表現規制は、「子供を守るため」「女性の権利を守るため」「男女共同参画を実現するため」などとたいそうなお題目といっしょに唱えられますが、実は子供を守るためにも女性を守るためにもなっていないんですね。性表現が強化された社会では、実は一番女性と子供が苦しむことになります。
　人が性表現規制をしようと試みる背景には、性に対する誤解もあります。性的嗜好に対する偏見もあります。宗教的なバックボーンや政治的な流れもあります。近代国家と資本主義も背景にあります。また、男性性や女性性（男らしさと女らしさ）の問題も絡んでいます。そして、実は婚活の問題も深く関係しているんですね。
　そのあたりを、丁寧に解説してあります。東浩紀のデータベース消費に対しても、反論を試みてあります。今のオタクの子たちは、データベース消費はしていないですね。
　性表現規制反対のためのひとつの理論的な武器としても、そしてひとつの文化論としても読めればいいなと思っています。楽しみにしていてください。
　『非実在青少年論～オタクと資本主義（仮）』は、６月頭、愛育社さんから発売予定です。