愛媛の実りは、決して蜜柑だけではなかったらしい。その実りが、愛媛新聞社である。
　東京都が姑息な手段で成立にこぎ着けようとした、青少年健全育成条例改正案。その条文にある「非実在青少年」を中心に、すばらしい記事を書いてくれている。

⇒「非実在青少年」（愛媛新聞社）

　記事の中にはこうある。

《生身の人間が被害を受けたわけでもないのに罰を下そうというから、まるで漫画のような話》
《臭いものにふたをすれば子が健全に育つというのもまたフィクション。残念なのは、道徳的善悪と法とを区別できる健全さが「非実在政治家」にしか期待できないことだ》

　まさにグッジョブ！　の記事。
　大人のウィット、ここにあり。この記事を書かれた方は、すばらしい方だと思う。全国紙にはなかった知性も、ウィットの利いた皮肉も、そして権力の横暴を鋭く突こうとするジャーナリズムの精神も、この記事に凝縮されている。これが新聞、これがジャーナリズムというものだ。
　今回の条例に関しては、本当に地方紙に勇気づけられている。励まされている。この記事を読んでぼくたちがすることは、愛媛新聞社に感謝のメールを送ることだ。「いい記事だったなあ」で終わるのではなく、「ありがとう、いい記事でした！」と感謝を伝える。感激を伝える。それがぼくたちに必要なことだ。思うだけでは伝わらない。感謝を伝えれば、また愛媛新聞社は味方してくれるに違いない。
　なお、愛媛新聞社へのメールは、紹介記事の下にある「愛媛新聞社へ」のところをクリックすると送れるようになっています。