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クリエイター気分の視点
 作り手と受け手が、悪い意味で接近している。いや、正確に言えば、接近しているのではない。勿論、融合しているわけでも、未分離の状態にあるわけでもない。
 ばっさり言葉の刀を下ろすならば、作り手が素人のままなのだ。ユーザー気分のまま、ひとり悦に入って自己完結してしまっている。作品を見ても、ある有名な作品の下手糞な変奏曲か、他作品のキャラやストーリーの幼稚な引用集でしかない。クリエイター気分を味わって悦に入っている小児的精神しか見えて来ない。まともなプロになりきれていないのである。
 作り手の成長は、視点の成長だ。最初は、受け手とまったく同じ高さの視点しか持っていない。こんな話を書きたいな。こんなゲームを作りたいな。あるフィクション──マンガやアニメ、小説、ゲーム──に啓発されて作り出す。けれども、そもそもエンターテインメントにすらなっていない。たいていはオナニーの吐瀉物である。
 鏡も中学生の頃、『機動戦士ガンダム』に触発されて戦争もののSFマンガを描いたことがある。2つの衛星の住人たちが戦い合う話だった。主人公はロボットに乗るのではなくスペーススーツを着用していたが、そのまんまガンダムであった。14歳の頃の鏡はまともな作品になっていると信じ込んでいたが、知人1人の反応は、一言、「ガンダムやな」。親友1人の反応は、ひたすらに無言であった。元々未完のマンガではあったが、2人とも、冒頭をぱらぱらとめくっただけで最後まで読まなかった。読んだ時間は2分もなかっただろう。まさに、読むに値しない代物だったのである。
 決定的に欠けていたのは、エンターテインメントの視点──つまり、オリジナリティに対する視点と大衆に対する視点だった。自分以外の他人が読んでも面白いかどうかなんて、はなから考えていなかった。否、それ以前に、自分が読んで面白いかどうかという考えすらなかった。何かに似た作品を書いてどうするの? 同じものを書いてどうするの? という疑問もなかった。心を占めていたのは、書いている時の気分が気持ちいいかどうか、つまり気持ちよく創作できているかどうかだけだった。いかに創作の電波を受け止められるかが、最大にして唯一の重要事項だったのである。
 電波を受信していれば、自分が作家になった気分になれる。クリエイター気分を味わえる。大切なのは、「クリエイター気分を味わうこと」だった。その作品で人を楽しませるとか、何かを訴えるとかいうことではなかった。友達2人にパクりマンガを見せた時、きっと自分は心の底でこう言いたかったに違いない。「ほら、ボクこんなにいい電波を受信したんだよ、凄いでしょ」
 作り手が素人同然の時には、エンターテインメントの視点──オリジナリティの視点と大衆性の視点──はまだ生まれていない。作り手にあるのはクリエイター気分の視点だけ、いかに電波を受信するかだけである。
 だが、作り手の意識レベルが上昇すると、オリジナリティの視点に目覚める。既成のものと同じと言われたくはない、違うところがあるものを作りたいという気分になってくる。
 最初の頃は、とにかくアウトプットすることに精一杯だ。いかにアウトプットするかという行為にしか意識を集中できない。だが、その段階を過ぎると、アウトプットという「行為」ではなく、アウトプットされたものの「中身」に対して意識が向かい始める。さらに意識レベルが上がると、他人が読んで面白いかどうかという大衆性の視点にたどりつく。乱暴に言うと、そういう流れである。
 現在の美少女ゲームの作り手たちには、オリジナリティの視点にも、大衆性の視点にもたどりついていない者が多いように思える。ゲーム制作の手順を知っていても、技術的にも意識的にも視点的にもアマチュアレベルでいるのでは、お世辞にもプロとは言えまい。
 作り手が持つべきなのは、ものをつくろうとする時の受け手の「視点の低さ」ではなく、自分が受け手にまわった時に楽しめるか、ストレスを感じないでいられるかという「大衆の視線」だ。
 作り手というものは、「心」はユーザーに近くあっても、視点はユーザーより高くなければならない。意識も視点も、ユーザーと同じレベルではいけないのだ。
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COMMENT

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落ちた船首 | URL | 2006-05-11-Thu 02:41 [EDIT]
自分はエロゲーはやらないんですけれど最近のアニメの方では
受け手の質の低下が作る側の質の低下を招いていると思います
手抜きでも駄作でもひととおりツボ要素を押さえれば受けますから
作り手は『ああ、この水準でイケるんだな』って舐めますよ
それを見て新しいクリエイターも作品作りを舐めるんじゃないですか?
受け手さんの話題はパンツが見えたとか胸が揺れたとか
あの場面のパロディの元はなにだとかそんなレベルの低い鑑賞スタイルですけど
見てる本人達はそれに慣れ切ってもう誰も疑問に思ってないですから
そんな状態の視聴者の中からクリエイターが出てきたら
当然意識は低いでしょうし、低い事に全く自覚は無いでしょう
多分今どきのクリエイターはいかにオリジナリティを出すかより
どの場面に通好みのパロディネタを挟むか、サービスカットをどれだけ入れるか
そんな事ばっかり考えてるんじゃないですか?

鏡仙人 | URL | 2006-05-11-Thu 09:10 [EDIT]
●こうくうさん

 まずは、ステキなきっかけを作ってくれてありがとう。
  高校生の頃に経験がありますが、言いたいことというのは、頭の中で常に言語化した状態であるわけじゃない。非言語化した状態であったりします。それを分節化しようとすると、具体的にどの言葉とどの言葉を選んで、それらをどのように並べて結びつけていけば一番近くなるのかは、訓練が必要です。

「行間を読む」ということについて、少し思うところあったので、また記事を書きました。

http://sultan.blog1.fc2.com/blog-entry-210.html

●落ちた船首さん

 今流通しているアニメを見て視聴者を舐めるようになるというよりは、今流れている低質のアニメを見て、その模倣&再生産に走るというところでしょう。

>そんな状態の視聴者の中からクリエイターが出てきたら当然意識は低いでしょうし、低い事に全く自覚は無いでしょう

 こっちのラインではないかなと思います。
 特にライターの低下は救いようがないですね。筋書きはまだしも、台詞がどうしようもない。

 レベルの低下は、作り手と受け手双方で進んでいます。作り手にもう少し毅然とした部分があればいいんでしょうが、どんどん作り手が媚びるようになってきてますね。その結果が、自分の好きな場面や媚びの場面の引用集じゃないかな、と思っています。

>どの場面に通好みのパロディネタを挟むか、サービスカットをどれだけ入れるかそんな事ばっかり考えてるんじゃないですか?

 そういうことに傾注しちゃうというところでしょう。全体性というのを考えられず、部分性にばかり走っているきらいが、特にライターには感じられます。

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