河合隼雄『影の現象学』によれば、個人が選ばなかった生き方は、個人の影となる。集団が集合的に行儀よく生きることを求められれば、集団の影が生まれる。集団の影を防ぐために、世界には影の浄化の祭典がある。ハレの時(愚者祭りやお盆)を設けて思い切り集団に羽目を外させ、影のエネルギーを逃すのである。

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近代国家になって、盆踊りや愚者祭りは弱体化した。馬鹿騒ぎや羽目外しをする機会は減少し、盆踊りや愚者祭りが持っていた「影の浄化」の機能は失われた。代わりにその機能を担ったのが、フィクション（エンターテインメント）である。その筆頭が、ポルノだった。

ポルノ(エロティックな空想)は、当時支配的だった資本主義的な考えに対して真っ向から対立する。資本主義=近代国家は、男に対して責任を求める。だが、ポルノは責任など知らぬと徹底的に無視する。さらに精液の無駄遣いと大量消費を行う。

ポルノはまさに、影の浄化の祭典の重要な１つだった。テレビ番組で馬鹿をやるのも、テレビ番組が影の浄化の祭典の１つだからである。

影を浄化する機能が最も強いフィクション＝エンターテインメントは、男性にとってはポルノである。ポルノを、その有効性を失わせるような形で規制すれば、社会に対して集団の影が襲いかかる。

影の力は恐ろしいと河合隼雄は言う。簡単に屈伏できるものではない。個人に牙を剥けば、死ぬこともある。集団に牙を剥けば、大きな争乱となる。自公は、単純所持禁止によって、社会が集団の影による攻撃を喰らう未来を引き寄せることになる。それが為政者のすることか。

河合隼雄は、ユングの言葉を紹介している。

「単なる人間の理性などは火山に蓋をするような大仕事にはまったく間に合わない」

聞いているかね、高市早苗。

初めてブログにコメントさせていただきます。
三年ほど前のブログではブラバスターの続編は別の形で出していただけるというコメントを見たのですが、今現在検索しても出てこないのですがもう出版又は、どこかに掲載していただくことは出来ないのでしょうか？
いつまでも心待ちにしています。

> 初めてブログにコメントさせていただきます。
> 三年ほど前のブログではブラバスターの続編は別の形で出していただけるというコメントを見たのですが、今現在検索しても出てこないのですがもう出版又は、どこかに掲載していただくことは出来ないのでしょうか？
> いつまでも心待ちにしています。

別の形で出すことを「考えている」という返事だったと思います。現時点では、出版社は決まっておりません。『巨乳教室』をリライトして電子出版することを考えています。