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ユーザーの金と時間を奪う大容量化
かなり前の記事――2003年の頃の東京ゲームショウでの基調講演――だけれど、任天堂の岩田社長がいいことをおっしゃっている。この時点でこの読みは見事です。

⇒2003年東京ゲームショウ基調講演(電撃オンライン)

 基調講演の中で、岩田社長はこう指摘されています。

 「1994年以降、あらゆるゲームが3次元化され、派手で豪華な映像がもてはやされました。いまでこそ3Dだからといっておもしろいわけではないという認識ができていますが、当時は派手さこそがていねいな作りこみに優先するという流れができてしまっていました。この風潮は“3Dブーム”と言ってもよいほどのものでしたが、私はこれを行き過ぎであると感じていました」

 「3D」という言葉を「萌え」という言葉に変換すると、なかなかおもしろい答えが出てきます。岩田社長は、多機能なゲーム機についても、このように釘を刺されています。

 「PlayStation 2は、DVDプレイヤー機能を持つことでヒットしましたが、私はゲームが主役でない形でゲームハードが売れるという状況には複雑な気持ちでした。最近はゲーム機もいろいろな機器と融合し、多機能であるほど成功の可能性が高いといった論調があるようですが、それについては慎重に考える必要があると思います。確かにPlayStation 2とDVDプレイヤーの融合は成功しましたが、これは幸福な組み合わせに過ぎないし、今後もしDVDレコーダーなどとの融合が考えられているとしたら(もちろんソニーさんはそんなみっともないことはしないでしょうが)ゲームで遊びながらテレビの録画が同時にできない、などといった欠点を持つことになります。DVDプレイヤーの事例のように、いつも都合よくうまくいくとは限らないわけです。例えば携帯電話にゲーム機能が内蔵されたとして、電話がかかってきたときに電池がなくなってしまったというようなことが許容できるでしょうか。ゲーム機は、誰にでも簡単に使いこなせるということが必要不可欠であって、そういう都合のよい組み合わせはそんなに多くないと思います。私は、多機能ハードこそが答えなんだという論調には同意できません」


 岩田社長の言葉を要約するなら、「間口の広さと奥の深さ」を追求した娯楽が、任天堂。多機能な複合機を追求して自滅したのが、SONY。こういうことでしょう。 「DVDプレイヤー」+「ゲーム機」という複合モデルは、たまたま成功しただけの幸運なモデルにすぎなかった。にもかかわらず、SONYはその「偶然性」を認識せず、複合機路線をさらに推し進めてしまった。その結果、PS3は失敗した。そういうことなのでしょう。
 基調講演において、岩田社長はSONYに対して多機能路線はやめとけよと暗に警告を発していたのだと思いますが、結局SONYは

1.(3Dゲーム第1世代の頃のように)美麗でハイスペックな3D映像が強力な売りになる
2.ソフトあってのハードなのに、ハード本体に複合的な機能を追加していけばそれで売れる

 という誤った考えから脱することなく、自滅してしまいました。どちらにしても、技術屋としての側面が裏目に出た形ですが、岩田社長はマーケットの状況をよく見抜かれていたのだと思います。
 個人的にクリエイターとして引かれたのは、現在のゲーム業界が陥っている袋小路の部分でした。

 「ゲーム業界にいる方で、以前のようにゲームソフトが売れなくなったと感じていない方はおそらくおられないでしょう。国内ソフト出荷額は縮小傾向にあるのは、実際のデータにはっきりと表れています。ソフトビジネスが縮小傾向である状況については、新しいハードが浸透するまでの一時的な現象と考えている人もいましたが、私はそうは思いません。景気の低迷や少子化もその一因かもしれませんが、ビデオゲームは以前は景気の影響を受けてこなかった産業ですし、PlayStation2など登場により以前よりもゲームユーザーの年齢は上がっています。
「私はこのゲーム産業の縮小化の原因について、これまでの“ゲームの大容量化、複雑化によってゲームユーザーに満足してもらう”という成功法則が、限界に達し飽和してきたためだと考えます。あらゆる娯楽は“ユーザーの限られた時間を奪い合う戦争”の中にあるのに、ゲームはますます重厚長大になり『最近のゲームにはとても付き合えない』と感じている方が増えてきています」


 正確に言うなら、「ユーザーの限られた金と時間を奪い合う戦争」になると思いますが、決してユーザー層は富裕層ではありません。お金も時間も限られています。かつて、マイクロソフトの上級副社長も、カラオケやケータイ、小説、コミック、映画、テレビ、ゲームといったエンターテインメント全般がユーザーをめぐってバトルロワイヤルを繰り広げていると指摘していましたが、まさにその通りです。
 そして、これは美少女ゲームにおいても変わりありません。『Air』と『君が望む永遠』の2つの起爆スイッチをきっかけに美少女ゲームはあてのない大容量化を突き進んでいますが、果たして社会人になった人間がどれほどそういうゲームをプレイできるというのか。すでにお好みのヒロインをクリアーしたらあとは終わりというゲームプレイ状況が来ているのに、なぜそこで大容量化を進めて、『最近のゲームにはとても付き合えない』と感じるユーザーを増やしてしまうのか――すでに数年前のマーケットよりも40パーセント以上縮小しているというのに。
 美少女ゲームの場合はライトノベル化=読み物化しているので、複雑化の指摘は当てはまりませんが、大容量化についての指摘はほぼ正確に重なります。コンシューマーが「大容量化」と「複雑化」だとするなら、美少女ゲーは「大容量化」と「萌え化」と言った方がいいかもしれません。それをきイヴ力に推進した結果、何が起きたか。確かにウルトラヒット商品は生まれていますが、マーケット自体は数年前の60%未満に落ち込んでいます。さらに、不況のせいで、ユーザー層の時間とお金は以前よりも間違いなく少なくなっています。その状況に対して、「大容量化」と「萌え化(萌え一辺倒)」という戦略をとるのは、賢明とは言えません。むしろ、正反対のアプローチや異なるずらしたアプローチが必要ではないかな、と思います。だからこそ、短時間で楽しめるダウンロードゲームが元気な姿を見せているのではないでしょうか。
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COMMENT

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高収入を確保している人ほど仕事が楽しい
柵原 | URL | 2008-04-29-Tue 23:19 [EDIT]
あらゆる娯楽が、「ユーザーの限られた金と時間を奪い合う戦争」をする状況ですが。私も、確かに何して遊ぶかという時に、子供の頃より選択肢が増えたと思うときがあります。また、いわゆる「やりがいのある」仕事またはワーカホリックに陥りやすい仕事というのは、ストレスをためつつもなお仕事に人を駆り立てるそうで、こういった仕事も人から遊ぶ時間(余暇)を奪うという説を聞きました。ただ、仕事の量や成果に見切りをつけて遊んでいては遊ぶための高収入は確保できず、両立させると今度は睡眠時間が削られて、とかく昨今は時間が本当に無いように感じられます。私もたまに仕事に熱中しているうちに、気分が高まってすごく満ち足りた気分になることはあるのですが、
娯楽よりも仕事に魅力を感じてしまうというのは個性によるものでしょうか。

鏡裕之 | URL | 2008-04-30-Wed 07:59 [EDIT]
⇒柵原さん

 仕事もブラウン管やモニター、遊びもブラウン管やモニターとなると、かぶってしまうのかもしれません。
 また、人は自分の存在を強く意識できるもの、すなわち自分の「生」を強く感じられるものに傾くので、自分の存在意義(アイデンティティ)が仕事で発揮されるのならば、仕事に魅力を感じるようになると思います。
生存競争ではなく
KM | URL | 2008-05-03-Sat 22:45 [EDIT]
お久しぶりです。KMです。
かつての大阪講演の際はお世話になりました。

今後は、今まで無かったものを発掘するゴールドラッシュ時代が押し迫ろうとしているのでは?とは思えます。
なので金脈を探しに動いているところではあります。
ただ、今のやり方では「大成功」or「大失敗」しかないという弊害がorz
銀行から金借りているところでは大概できるわけない話ですし。

鏡裕之 | URL | 2008-05-05-Mon 12:01 [EDIT]
⇒KMさん

 ゴールドラッシュと言えるほど景気のいいものになるかどうかは、疑問を持っています。哲学的にいうと「差異」ではなく「強度」の世界にどんどん入っているので、差別化をするのは難しいでしょうね。
 
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| | 2008-05-06-Tue 21:16 [EDIT]
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